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【 豆知識 】



【 豆知識 】その1: リングサイズについて

リングサイズは地域によって表記の仕方が違います。

ここでは、日本式、米国式、英国式の表記をご紹介します。

なお、指の太さは朝と夕方では少し異なります。
季節によって、また厳密には運動の前後も若干変わってしまうようです。
一般には夕方に測ったほうが良いとされています。

日本式(番数)
米国式
英国式
1
1
C
2
2
D
3
2 1/2
E
4
3
F
5
3 1/2
G
6
3 1/2
G
7
4
H
8
4 1/2
I
9
5
J
10
5 1/2
K
11
6
L
12
6
L
13
6 1/2
M
14
7
N

日本式(番数)
米国式
英国式
15
7 1/2
O
16
8
P
17
8 1/2
Q
18
9
R
19
9 1/2
S
20
10
T
21
10
T
22
10 1/2
U
23
11
V
24
11 1/2
W
25
12
X
26
12 1/2
Y
27
13
Z


【豆知識】その2: シルバー/銀(Ag)

英語で銀を表す、「Silver」はAkkad語から来ています。また、元素記号の「Ag」はラテン語の「Argentum」の略で、ギリシャ語の「輝く」を意味する「Argos」が語源です。銀は昔から「白く輝く金属」を意味し、「純粋」「無垢」の象徴とされてきました。

金属の性質である延性・展性は、わずか1gの純銀から長さ1,800mの銀線ができ、0.0015mmの薄さの箔ができたりすることからわかります。天然に産出することもありますが、金がそのまま単体で産出するのに対し実際には純度の高いものは少なく、主に硫化物として産出することが多いようです。また、それを精錬するのには高度な技術が必要になりました。

銀は1000分率でその純度を表しています。
純銀(1000=100%)のままでは軟らかいため、銅など他の金属を入れることで、加工がしやすいように硬さを増しているのです。

シルバー
純度
備考
SV1000
100%

純銀を、業界では「サラ」とも呼びます。シルバーはゴールドやプラチナに比べると更に柔らかく、そのままで使われることはほとんどありませんでした。しかし、力を加えること(叩く、あるいはプレス加工など)で少しは硬くすることが可能なため、最近では「SV1000(純銀)」の製品も多少出回っています。実際にはスリーナイン、99.9%以上の純度であれば「サラ」と呼ばれます。ちなみに日本造幣局の検査では、99.99%まで要求されます。

SV950
95.0%

「ブリタニア」や「五分落ち」とも呼ばれます。純銀ほどではありませんが、まだ柔らかい素材なので、手造り加工がしやすいです。

SV925
92.5%

「スターリング・シルバー」とも呼ばれます。Sterling=「英国貨幣の」と言う意味で、もともとはイギリスの古くからの貨幣習慣から由来したものです。銀92.5%、銅7.5%の合金。

SV800
80.0%

※貴金属として認められているのは800の純度のものまでです。


【豆知識】その3: 銀はなぜ黒くなる?

◆ 銀はなぜ黒くなる?

シルバーを黒くしてしまう原因の一つは、「硫化」という現象。銀は空気中の硫化水素や水分中のオゾン、二酸化硫黄と反応して化学反応(硫化反応)を起こし、表面に硫化銀(Ag2S)を作り、変色します。

硫黄の温泉にシルバーのネックレスなどをつけたまま入浴して、気がつくとそれが変色していたというお話を聞いたことがあると思います。それは急激に硫化反応が起ったからです。また、硫黄を含んだガソリンを燃焼させた際に発生する亜硫酸ガスによっても変色が進みますから、お手入れをしないで外気にさらしておいただけで、シルバーは黒くなってしまいます。また、ネックレス・チェーンの首や皮膚にあたる部分が黒ずんだり、リングの内側が黒ずんだりするのは、皮膚や髪を構成しているたんぱく質の成分であるシスチンというアミノ酸に硫黄が含まれているからです。

しかし、その一方で、薬品(硫黄など)によって強制的に変色をさせる、「いぶし処理」という表現のしかたもあります。これはご存知のように、シルバー製のメンズ・ジュエリーなどに見られるものです。アンティーク調の雰囲気を出すときにも用いられます。

銀をいぶしたものは、つやが失われ、味わいのある灰色になることから、「いぶし銀」という「渋くて味わいのあるもののたとえ」を表す言葉もあります。

とはいえ、どうしてもこの黒ずみがいや、と言う方にはメッキをかけて硫化防止をする方法もあります。実は日本で市販されているシルバーの多くは、ロジウムメッキをかけて仕上げているのです。

また、シルバー製品でもその変色を防ぐために割金を工夫して変色しにくい合金を作ることをしているようです。例えば、「Pt100」がその一例です。

◆ Pt100とは?

プラチナ、シルバーは、世界共通で1000分率で表記することになっています。

ですから、この「Pt100」の100は1000分率でプラチナが配合されているわけです。では、その残りの900は何で出来ているかというと、銀です。

つまり、この「Pt100」は銀90%にプラチナ10%を配合した合金のことを指します。

10%のプラチナを配合することで通常の銀にはない硬さと輝きが出、銀の性質である黒ずみもなくなります。

ただし、この表現の仕方には誤解を招くことがあるので注意が必要です。一見あたかも、「プラチナが100%」というように勘違いをしてしまうことがあるからです。

ちなみに、社団法人日本ジュエリー協会(Japan Jewellery Association 略称「JJA」)では、「質量比で大きいものを先に記す」というガイドラインを決めています。

ですので、この場合の表記は、「Ag900」または「Sv900」(Pt100)になります。

◆ ロジウムメッキについて

このロジウムという金属そのものは大変硬いためにジュエリーとして加工はしませんが、その硬さはメッキとして最適。つまり、硬いので、メッキとして使うことで土台の金属に傷が付きにくくなるのです。またその色味は明るく白っぽく光ります。
このようなロジウムの長所を生かして、ホワイト・ゴールドやプラチナにもロジウムメッキは施されますが、これは日本の製品に多く見られます。
つまり、日本に住んでいると、銀本来の色、輝きを実は見る機会が少ないと言うことになるのかもしれません。

それに対して欧米ではこのロジウムメッキされたものは少ないようです。
傷がつくこと、そして銀に関しては黒ずむことも一つの味と考え、金属そのものの色味を楽しんでいるからでしょう。

◆ 簡単なお手入れのしかた

一般にこの硫化反応による黒い膜は普段からお手入れをしていれば防ぐことができます。

簡単なお手入れ法は、普段から使い終わったらやわらかい布で拭いてからしまうこと。黒くなってしまったら、ベーキングパウダーで磨くか、あるいは銀専用の磨き剤やクロスで磨く、などがあります。

◆ 銀の輝き

シルバーは、磨けば鏡の様に光るということもあり、古くから珍重されてきました。

中世の錬金術師は銀を月の女神ディアナ(=アルテミス、ギリシャ神話の月の女神)と呼んでいました。彼女は銀の靴を履き、銀の馬車で、銀の星が輝く夜空を舞うようにして飛んだといわれています。そのイメージは正に美しい純潔の女神。夜空の三日月をそのシンボルとしたのも頷けます。

金属の中で最高光の反射率を誇る金属がこの銀。つまり、金やプラチナなどよりも光るというわけです。ちなみに、可視光線に対する反射率は90%、赤外線は98%を反射します。銀の輝きが「純粋」「無垢」の象徴と言われるのはこの金属の中で最高光の反射率からきているのでしょう。

先程のメッキの項でも触れましたが、日本の宝飾店で目にするシルバー・ジュエリーのほとんどにメッキが施されているため、この銀本来の輝き、色味を目にすることは難しいかもしれません。でも、きれいに磨かれた銀の輝きは、このように月の女神に象徴されるほど美しいものなのです。

◆ 銀は安っぽい?

確かに他の貴金属に比べて、安価で、放って置くと黒く変色してしまう、という銀の性質から、日本では自然と「シルバー=安っぽい」というようなイメージが定着してしまったようです。実際、1990年くらいまでは、高級宝飾店で銀を扱うところは皆無でした。

しかし、1990年台にクロム・ハーツ(Chrome Hearts)やロイヤル・オーダー(Royal Order)、レナード・カムホート(Leonard Kamhout / 2000年にL.One〜Lone Onesに改名)などのメンズ・ジュエリーに注目が集まったのをきっかけに、銀の価値と人気は高まり、男女に関わらず、シルバーを身につける人が増えてきました。

「銀は安っぽい」、そんなイメージはすでに昔の話です。


【豆知識】その4: ゴールド/金(Au)

英語で金を表す、「Gold」は、元々サンスクリット語の「輝く」という意味の言葉が語源。元素記号の「Au」はラテン語の「Aurum」の略で、オーロラと同じ語源からきています。
また、1トンの金鉱石から採れるのは平均3〜5gですので、希少な貴金属です。

またわずか1gの純金から1平方メートルの金箔にまでのばす事ができ、長さでは3000mまでのばすことができることからも、この金属が、延性、展性に極めて富んでいることがわかります。

他にも通電性の良さや接触抵抗の少なさ、また「王水」以外の酸には侵されないという、非腐食性などの特性があり、古くから永遠の輝きを放つ、「富の象徴」として珍重されてきました。
(金を唯一溶解できる溶液を「王水」と呼びます。王水は、濃硝酸と濃塩酸の混合液で、体積比で約1:3です)

日本での金の純度(品位)表示は元々イギリスで使われていた重さの単位、カラット法により24分率で表されます。これは宝石でいう、「カラット」と同じ意味です。
ただし、金の国際取引単位として使われるのは トロイオンス(troy ounce)という単位からきており、表記は「tr」「toz」または単に「oz」と記されますが、香水で使われるそれとは異なるものですので注意しなくてはなりません。

ちなみに、カラットは1トロイオンスの24分の1の重さ。そこから24分率が出来ました。

ゴールド
純度
備考
K24
100%

純金を、業界では「サラ」とも呼びます。なお、海外ではスリーナイン(99.9%以上)、日本ではフォーナイン(99.99%以上)の純度を保った金を「純金」と表示してよいことになっています。

K22(917)
91.7%

金の含有量が24分の22(91.7%)、8.7%の割金は銅が用いられます。

K18
75.0%

金の含有量が24分の18(75.0%)の割合で作られた合金で、金の含有量を重視する日本やアジア圏、イタリアでよく利用されます。

K14
58.3%

金の含有量が24分の14(58.5%)の割合で作られた合金。ヨーロッパやアメリカでよく利用されます。


【豆知識】その5: 金の色…割金(わりがね)のこと

元の金属をそのまま使うと100%の比率なのに対し、他の金属(=割金)を入れると、比率が90%や80%に「割れる」のでそう呼ばれます。

銀やプラチナは硬さを増すために割金を入れますが、金の場合はそれに加えて色味を変化させることもその目的の一つです。

ここでは色味を変えるためにどのような割合で「18K(金が75%)」の合金が構成されているのか見てみましょう。

下記の表では残り25%の割金を表記しています。

Cartier

ちなみに、皆様もご存知のカルティエ(Cartier)の「トリニティ(Trinity de Cartier)」の3連リングはホワイトゴールド、イエローゴールドそしてピンクゴールドから成っています。

余談ですが、このリングのデザインは有名な、ジャン・コクトー。1925年に彼が自分のためにデザインし、カルティエ社に注文しました。、「トリニティ」とはその三位一体という意味で、それぞれの色には、「友情」(ホワイト・ゴールド)、「忠誠」(イエロー・ゴールド)、「愛情」(ピンク・ゴールド)を表現しています。

18Kの色味
割金
備考
イエロー・ゴールド(YG)
銀1:銅1

「五分割り」ゴールド・ジュエリーの中で最もよく使われます。

ホワイト・ゴールド(WG)
パラジウム

ニッケル

「白割り」割金として銅の代わりにパラジウムやニッケルなどを10%ほど混ぜたもの。プラチナよりも明るい薄黄色。黄色味(もしくは黒味)を消すために、ほとんどの場合、ロジウムメッキをしてあるので、見た目はプラチナとほとんど変わりがありません。

ピンク・ゴールド(PG)
レッドゴールドに
亜鉛、ニッケル
(最近はパラジウム)
あるいは銅のみ

銅の配合率の多さから、レッドゴールドと同様に細かいデザインが作りにくい素材。なので、比較的単純な構造のジュエリーに使われることが一般的。銅が入っているので、赤黒く変色しますが、市販のジュエルクリーナーやクリーニングクロスを使えば元に戻ります。

レッド・ゴールド(RG)
銀1:銅9

「赤割」「赤金」割金の中の銅の割合が多いので、赤っぽい色をしています。

グリーン・ゴールド
銀、銅 (銀割合多め)

ブラック・ゴールド

ホワイトゴールドにルテニウムを表面メッキしたもの。

配合比率グラフ(1000%表記:各18金)

イエロー・ゴールド
ホワイト・ゴールド
ピンク・ゴールド*
グリーン・ゴールド

 純金(24K)
 シルバー
 銅

 純金(24K)
 パラジウム

 純金(24K)
 シルバー
 銅
 パラジウム

 純金(24K)
 シルバー

* ピンク・ゴールド :

ここでは銀と銅の比率がおよそ2:8のものをグラフにしていますが、このほかにもその割合が3:7や1:9であったりするものもあります。ちなみに銅の比率が高いほど赤みが増し、パラジウムはその銅の赤みを薄めるために使われています。また、実際には金属の流動性を高めるために、このほかに少量の亜鉛などを入れることもあるようですが、その配合の比率などはこの合金を販売している企業によって工夫をしているようです。


【豆知識】その6: プラチナ/白金(Pt)

英語ではプラティナム(Platinum)と呼ばれているプラチナですが、この語源はスペイン語からきています。

1735年、スペイン人が南米コロンビアのピント川近くで、銀に良く似た白い金属を発見し、それを「銀」というスペイン語のプラタ(Platina)から、「プラチナ・デル・ピント」(Platina del pinto「ピント川の小さな銀」)と名付け、現在のプラチナの語源となりました。

金と同じく、王水(濃硝酸と濃塩酸の混合液)以外の酸には侵されず、腐食もしません。延性、展性にも富み(1g 2000mに引き延ばすことができる)、比重は銀の約2倍もあるため少量でもとても重量感のある素材です。

プラチナの純度も銀と同様に1000分率で示されます。世界市場ではプラチナ950以上が一般ですが、日本ではプラチナ850までが認められています。

また、欧米ではパラジウムではなく、主に銅、ルテニウム、コバルト、イリジウムなどが使われます。

日本では大変人気のある金属で、特に現代ではブライダル・リングによく用いられます。明治、大正時代には帯止めにも使われました。

プラチナ
純度
備考
Pt 1000
100%

純金同様柔らかく、表面に細かい傷がついたり、変形したりしてしまうため、ジュエリー用の素材としては不向きともいわれています。たまにチェーンではこの表示のものがあります。

Pt 900
90.0%

90%のプラチナに10%のパラジウムを混ぜた合金。純プラチナの場合では柔らかすぎてジュエリーには余り向かないため、日本では90%のプラチナに10%のパラジウムを混ぜたPt900を使うことが一般的です。18金に比べるとまだ柔らかく、キズがつき易い難点はあります。

Pt 850
85.0%

85%のプラチナに15%のパラジウムを混ぜた合金。ほぼ18金と同じくらいの硬さといわれています。チェーンなど、ある程度の強度を必要とするものによく使われます。


【 豆知識 】その7: プラチナが高価な理由

プラチナが高価な理由を単純に言えば、他の貴金属に比べて採れる量が少ないからです。しかも、主に南アフリカとロシアなどの一部、その他カナダやジンバブエ、南米でわずかに産出されるだけということですから、本当にごく限られた地域でしか産出されません。

プラチナの年間供給量はわずか100トン余りで、金の24分の1以下。その総量は金の50分の1ほどです。

採鉱した原鉱石1トンに含まれるプラチナの量は約3グラムで、およそ指輪1個分にしか過ぎません。そして、有史以来の生産が約4,000トン。そのプラチナの総量を試算すると、1辺約6メートルの立方体にほぼ等しい程度といわれますから、いかに希少な貴金属であるかがわかります。


【豆知識】その8: 貴金属の比重

ワックスを鋳造に出すとき、どの貴金属で鋳造するかでそのジュエリーの重さはかなり変ってきます。
特にいつもつけていたいものなら、仕上がった後の重さも考慮に入れて作品を作りたいものです。

ここではその比重と融点をご紹介します。以下はワックス1gに対する比重です。

貴金属
比重(g)
プラチナ
21.5
純金
19.3
18金
15.5
14金
13.1
14金ホワイト・ゴールド
14.5
純銀
10.5
950銀
10.5
スターリング・シルバー
(925銀)
10.5


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